高齢化社会が進む日本では、「介護と仕事の両立」が大きな課題となっていますが、介護との仕事の両立が困難に感じたときに、介護離職をすることには様々な問題があります。
この記事では、介護と仕事の両立についての課題と解決するためのポイントについて紹介します。
介護と仕事の両立は問題が多い
親の介護をすることになったとき、最も大変なのが「介護と仕事の両立」です。
介護をしながら、それまでと同じように働くことは簡単ではありません。
通院や日常生活のサポートなどにより、勤務時間や勤務日数に制限ができてしまったりと様々な問題が出てきます。しかし、仕事を辞めることはおすすめできません。
もし介護離職をしてしまうと、無収入となり介護の金銭的負担が大きくなって、将来への不安が募ってしまいます。
また介護をしていると自分の時間を割くことが難しくなるため、社会的なつながりを維持することが出来なくなり孤独感を感じてしまうこともあります。
そうなると、身体的・精神的健康を損なってしまいかねません。
介護離職をする前にまずは勤務先に相談しましょう。勤務時間やシフト調整、リモートワークなど、働き方の多様化が進んでいる今だからこそ、さまざまな方法を検討することが出来るでしょう。
しかしながら、勤務先の理解が得られず、介護と仕事の両立が難しいという場合には、新しい環境を視野に入れてみてください。転職活動に時間が取れないという方は、派遣会社などの人材サービスに相談するのもオススメです。
ご希望の条件や考慮してほしい事など、ご登録時に人材コーディネーターに相談することができます。まず相談することにより悩んでいたことも整理できますし、ご希望条件に近いお仕事を待っているだけで紹介してもらえます。効率よく転職・求職活動が出来ますよ。
派遣が介護との両立におすすめの理由
派遣が介護との両立におすすめの理由は、アルバイトやパートよりも高時給なため、効率的に収入を得られること。また時間的な融通が利きやすくフレキシブルに働けるというのも特徴です。
派遣のお仕事では、未経験でも活躍できる求人が多いため自己成長につながります。そこで得た経験を活かし、正社員へキャリアアップすることも視野に入れられます。
介護と仕事の両立をサポートしてくれる支援制度
1.介護休暇制度
要介護状態にある対象家族の介護や世話をするために短期休みを取得できる制度です。
取得できる日数は介護対象家族が1人の場合は年5日まで、介護対象家族が2人以上の場合は年10日までです。
1日または時間単位で取得できるため、通院の付き添いや介護サービス等の手続き、短時間の打ち合わせなど幅広く利用することができます。
●介護休暇制度利用対象者
要介護状態の対象家族を介護する、雇用期間が6か月以上の全従業員※正社員、パート、アルバイト、派遣社員など雇用形態は関係ありません。
2.介護休業制度
要介護状態にある対象家族の介護や世話をするために長期休みを取得できる制度です。
取得できる日数は介護が必要な対象家族1人につき3回まで、通算93日まで休業できます。
●介護休暇制度利用対象者
要介護状態の対象家族を介護する、同一の事業主に一年以上雇用されている従業員。
※正社員、パート、アルバイト、派遣社員など雇用形態は関係ありません。※パートやアルバイト、派遣社員など期間を定めて雇用されている方は申出時点で、取得予定日から起算して93日を経過後、6か月以内に契約期間が満了することが明らかでないこと。
3.介護休業給付金
介護休業期間中は原則無給ですが、条件を満たせば雇用保険から給付金を受け取ることができます。申請の手間はありますが、安心して介護ができるようぜひ利用したい制度です。
要介護状態にある対象家族について、93日を限度に3回までに限り、給与の67%程度が介護休業給付金として支給されます。ただし、介護休業期間中に有給休暇や手当などの給与を受けている場合は、その金額により支給額が減額または支給されないこともあります。
介護休業給付金の申請タイミングは、介護休業終了日の翌日から2か月後の月末までです。
たとえば・・・10月10日に介護休業が終了した場合、10月11日~12月31日の間に手続きを行います。
●介護休業給付金対象者
・介護休業を取得した雇用保険受給資格者
・雇用保険加入者で介護休業開始日前の2年間に、賃金支払い基礎日数が11日以上ある完全月が12か月以上加入あること
※介護休業を開始する時点で、介護休業修了後に離職することが予定している場合は支給対象外。
介護と仕事を両立するうえで、とても大切な支援制度です。すぐに必要がなくても理解しておくとよいでしょう。それぞれの制度ではいくつかの条件が設けられていますので、注意してください。
セルフケアをして心と体の健康を守ろう
介護と仕事の両立をはかるうえで大切にしてほしいこと。それは自分自身の心と体の健康です。
介護や仕事の負担から、心身の負担が大きくなり、疲れが蓄積して「介護うつ」になることがあります。原因となる精神的ストレスや疲労を軽減することが非常に大切です。介護うつにならない、心と体の健康を守るためにセルフケアを実施しましょう。
セルフケアとは、”自分の出来る範囲で自分の面倒を見る”ことです。まずは自分自身を知ることが大切です。ちょっとの変化も気付けるように、自分の心と体と向き合ってみましょう。
ストレスを受けている状態では、なかなか寝付けない、食欲がない、お腹が痛くなるなど、何かしらの体からのサインが出ることがあります。自分のストレスサインに気づけるようになると、適切なタイミングで休息をとる、気分転換をするなどのセルフケアが出来るようになってきます。
忙しい毎日のなかで「自分に優しくする」ということはなかなか難しいところですが、家族と自分が安心して過ごせるよう体と心を大切にして過ごしていきましょう。
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